政治●内海君横須賀市へ井上成美提督記念館を設置するようお願い

横須賀市長
沢田 秀男 様

前略 横須賀市長井6−22−1(地番6−5091−1他)には井上成美元日本海 軍大将の邸宅がございます。
 この建物は元来、先の大戦で横須賀の地にてわが国および国民の平和のため奔走、 晩年も地域住民に英語・人間教育の奉仕を行い没した井上成美氏の高潔な人柄と生き 方を後世の横須賀市民、それにとどまらず世界中の市民に伝えるべく保存し、記念館 として整備されるべきものであります。
 しかし、この建物は海軍兵学校校長時代の教え子であった深田秀明氏(73期卒・古鷹 商事)が、大戦後、清廉潔白で教え子からの企業名誉職への関与を頑なに辞退し続け る井上成美氏にしつこくせまり、つけ入ったあげく、言葉巧みに略取しました。そし て、あってはならぬことですが法的に深田氏の個人所有物にしてしまいました。
その一方で深田氏は、井上提督の偉業をたたえる記念館を設立すると周囲には喧伝 し、井上提督の伝記を刊行し全国の海軍関係者や市民に販売しました。そして、勧明 寺で行われた井上提督の第13回忌で深田氏は「伝記刊行のおりは井上邸を修繕する」 と参列者に発表しておりました。その収益がかなりの金額であるにも関わらず、いま だ収支も公に明らかにせず、自己所有物とした井上邸も荒れるにまかせ修繕さえもせ ず何十年も放置してまいりました。その間、記念館を作るという話も一切出ておりま せん。
 本件について平成11年度の横須賀市議会議事録にありますように磯崎満男議員が9月 定例議会で本件について質問し、沢田市長は答弁されております。この件は沢田市長 もよくご存知だと思いますが、深田氏は横須賀市に対して井上提督の記念館を作るた めに、井上邸までの砂利道を4m道路に舗装整備してほしいと申し入れ、これに対し 横須賀市は単なる一個人の要望としてではなく井上提督の記念館を設立するという公 の目的のためにということで、多大な公金を支出し道路を舗装整備しました。 この際、地元では井上成美氏とも懇意の勧明寺の住職が地元の方を説得しわざわざ檀 家の土地を提供させて道路整備を推進したのです。これは井上成美氏の記念館を設立 したいという公の目的のために行動したのであり、深田秀明氏の私欲や個人の住宅建 設のために動いたのではありません。
 にもかかわらず、深田氏はその後も記念館を作るそぶりさえも見せず、井上邸を修 繕することも一切しませんでした。そのため本来修繕すれば完全にその建築を維持で きた井上邸はますます荒れ果て、屋根には穴があき雨ざらしにされました。
 そして突然、今年の7月下旬から8月上旬にかけて、深田氏は突如業者に指示し井 上邸を解体しました。しかも、地域住民および、舗装道路整備でお世話になった勧明 寺、それに横須賀市に対してなんら事前の説明もせず行いました。
 現在私どもが聞いている話では、深田氏は井上邸を解体し、次男のための住宅を建 てるということです。これではあまりにも話が違いませんでしょうか。また、今回の 井上成美提督記念館を作るという話は依然周囲にもわれわれに対しても説明がされて おりません。
 このままでは横須賀市および横須賀市長は一個人の利害のために公金を支出し、他 の市民よりも優先して道路舗装を行ったことになります。
いくら個人の所有物とはいえ、本来の取得経緯や目的が井上成美提督記念館設立とい う公の目的である以上、横須賀市はこの状況を看過してはならないのではありません か。
われわれは、井上提督とは懇意の者であり公の施設として井上成美提督記念館を設立 するための市民達の会です。井上提督の人格、見識、生き方をよく理解して尊敬して いるがゆえこの状況を見過ごせません。
そのため次の要望を横須賀市・横須賀市長および深田秀明氏にいたします。

1.深田秀明氏はただちに井上邸の解体と自宅新築工事を取りやめ、私欲のために井 上邸をいつまでも所有し続けるのでなく、速やかに横須賀市あるいは神奈川県に井上 邸およびその敷地一帯すべて無償にて寄贈すること。今まで蓄財した「井上成美伝」 の販売代金は浄財として全額横須賀市に井上成美提督記念館整備資金として寄付する こと。横須賀市に対して法外な価格を提示して買取要求など一切しないこと。

2.横須賀市は磯崎議員に答弁して横須賀市民に約束したようにこの邸宅を井上成美 提督記念館として横須賀市にとどまらず日本国平和の象徴の施設として市民の意見を 取り入れ速やかに整備し恒久的に維持管理、運営すること。
つきましては、至急、われわれと横須賀市、深田氏の三者で話し合いの場を持つよう に市長から深田氏に至急要請ねがいます。
草々

平成16年8月20日

井上成美提督記念館 設立準備委員会

平成16年9月10日
本趣旨に賛同する世話人が増えましたので再度要請を行います。

(世話人)
妹尾 作太男(戦史研究家 元防衛研究所戦史編纂官)
藤尾 良孝(勧明寺 住職)
千葉 俊一(内閣府認定NPO「千葉国際戦略ソサエティ」代表)
内海 宙大(会社員)
斉藤 雄次(横須賀市荒井町内会長)
長鳶 望(元横須賀市漆山町内会長・元井上英語塾生)
柴田 明(元横須賀市漆山町内会長)
竜崎 知治(団体役員)
白井 幸江(団体役員)
沼田 幸雄(団体役員)

内海新聞(No.336 2004/9/11)より
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